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相変わらず肩が硬くて、バタフライの練習をすると左肩が痛くなってしまいます…
肩関節の柔軟性と水泳の関係を調べていたら、興味深いページを発見しました☆
(⇒ここをクリック!)

■歳を取ると動きが直線的になる。
■ベンチプレス等の高負荷トレーニングは体を硬くしてしまう。
■ストレッチは体をやわらかくするための練習。

…といったことが書かれており、非常に興味深かったです。

所属スポーツクラブを変えてから、全くベンチプレスをしなくなり、代わりに
自宅での腕立て伏せ用の器具を購入するなどしたのですが、これは良い決断
だったのかもしれません(・∀・)
(以前から自重トレーニングに切り替えるべきだとは思っていましたし)

あー、でも今日、スミスマシンでスクワットしてもうたなぁ…(´・ω・`)

体力年齢チェックのための表を見ながら、日々研鑽していきます。


筋肉の性質と疲労
 

○筋肉の性質
・筋肉は筋トレで強化すればするほど、動きが単調で直線的な動きが得意になり、曲線を描くような滑らかな動きを苦手とするようになる。

・筋肉は年齢とともに動かなくなる。動作に必要な細かい神経が切れる。

・筋肉は年齢とともに疲労が抜けにくくなる。結果的に慢性疲労を起こしやすくなる。

・筋肉は疲労すると、単調な動きしか出来なくなってくる。

・筋肉は太くする時間よりも、神経を生やす時間の方がかかる。

・筋肉はつける事よりも、落とす事の方が難しい。

・筋肉は力を入れる事よりも、抜く事の方が難しい。


○筋肉は年齢によって性質が違う
筋肉の性質を考える上で、本などを読んでもどこにも書いていない重要なことがあります。それは、年齢とともに筋肉の性質が変わるということです。医学的には同じかもしれませんが、結果論的な意味での「筋肉の動き」は年齢とともに変わります。

みな、意識としてはっきり認識してはいないかもしれませんが、経験的には理解できると思います。これは、疲労や神経系などが絡んでいるために起きると思われます。

筋肉の性質が年齢とともに変化するという事は、年齢とともに筋肉の鍛え方を変えなければならないということを意味しています。


○老人の動きは直線的
この事にはっきりと気づいたのは、老人の動きを考えていたときです。

「老人はなぜ遠くから見ても老人に見えるのだろう?」

あるいは、

「高齢者でマスターズの世界記録を出すような人の泳ぎを見ると違和感を感じるのはなぜだろう?」

と考えてみたのです。マスターズ大会で高齢区分を見ているときは

「こんな風な泳ぎのはずだ。動きのはずだ」

という老人に対する一般的な動きのイメージがあって、それから外れた動きをしていると何か違和感を感じるのです。どう違和感があるか、考えると

「動きがスムーズ」

なのです。泳ぎが、つまり動作がなめらかに動いているのです。言い換えると見栄えは老人なのに動きが若者なのです。

確かに、若くても水泳未経験者が泳ぐと、ギコバタとなめらかからは程遠い動きをして違和感を感じます。つまり、若く見えるというのは滑らかに動くという事なのだと気づいたのです。

もう少し拡大して見ると、

「若者は滑らかな動きをする。老人は直線的な動きをする」

ということです。もっと一般論化すると

「人間は、年をとるごとに、動きが直線的になる」

という事です。どんなに努力をしても年をとれば動きが直線的になるのです。

床に落ちているものを拾う時には、若者は滑らかな動きで前屈をして拾います。子供なら、ただ拾うだけでなく、でんぐり返しをしてみたり、あるいは変な格好をして拾ったりして、その変な動きを自慢したりもします。ところが、老人はしゃがんでから拾って、立ち上がります。動きが直線的になっていくのです。

年齢とともに直線的になることは誰しも避けられない事なのです。つまり、誰でも年齢とともに、動きを滑らかにする訓練を意識して増やさなくてはいけないということです。

「なめらかな曲線を描く動作を意識して訓練しなくてはならない」

ということです。


○筋肉の変化時期
私の経験から行くと、中学生のころまでは、疲労というものも溜まりませんし、神経もどんどん生えていくものだったと思います。

高校生あたりから、疲労というものが溜まるようになります。疲労が溜まると動きが鈍くなり、老人ほどではないにしろ、直線的になっていきます。筋トレで筋肉痛を起こしている時の動作をイメージすると良いでしょう。

30歳も過ぎると、急速に動きが鈍ります。疲労も抜けなくなります。疲労が溜まるというより、疲労が抜けるのに時間がかかるという感じです。イメージ的には粘着性の疲労になっていく感じです。

ただし、年をとって、動きが鈍るから、競技者としてまったくだめだというわけではないです。時間をかけて疲労をうまく抜けば、ピーク時の動きとしては10代の頃と差を感じることは出来ません。

したがって、レースへ向けて、どうトレーニングを積み、どう調整をしてピーク作るかが、若い頃とは違ってくるだけですので、ピーク時のベストタイムが下がることを意味しているわけではありません。

若者と老人に同じトレーニングをさせて、筋肥大の速度を図ったという医学的な実験で、筋肥大速度に年齢差がなかったという驚くべき結果があります。老人と若者の筋肉の成長速度は同じだったという結論です。

実際の老人の筋肉が細いというのは、筋肉細胞の違いではなく、もっと別の部分で起きているのだろうと思われます。その実験では、その答えは書いてありませんでしたが、おそらく、老人は人生の価値観が変わったりして、一筋肉を鍛えようという発想自体を持たないとか、疲労が激しくて、若者と同じような強度のトレーニングは積めないとか、そういった別の理由あるものと思われます。

いずれにしろ、この結果からすれば

「年をとったから駄目になった」

という発想は、安易ないい訳にはなりますが、年齢のせいと安易に決め付けることは出来ないと言えます。

ただ、年齢とともに、疲労も抜けにくくなり、若者はじっとしていても筋肉的にも神経的にも成長するでしょうが、中年以降はじっとしていれば、筋肉は萎縮していき、脂肪は付きやすくなり、神経は切れていきますので、ピークの作り方に工夫が必要になり、難しくなってくる面は確かにあるので、結果的に加齢がアスリート生命に影響してくるのは間違いありません。

しかし、何も自らマイナス思考で、加齢言い訳にする必要はないでしょう。年を重ねれば重ねたなりのやり方が必ずあるはずです。


○疲労とトレーニング
長い選手生活でのトレーニングで一番難しい事に、年齢にあわせて、トレーニングの方法を変えていかなくてはいけない事があります。しかも、未来を予測して、行き詰る前に、先手先手でトレーニングを変化させていく必要がある事が難しいところです。

その年齢にあわせて変化させていく必要性の中に、疲労との関係があります。成長期の子供には肉体的な疲労などという考えはほとんどありません。レースの前日に少し休憩するだけで疲労は抜けます。

しかし、体が大人になると、そうは行きません。疲労が溜まり、レース前には必ず調整期間が必要になります。試合前のたった2週間程度の調整を失敗するだけで、それまでの順調な仕上がりがすべて吹き飛ぶ事もあります。

疲労は年齢とともに抜けにくくなります。私も、精神論だけでは覆せず、実感せざるを得ないものでした。

若い頃は、泳ぎこみ、徹底的な泳ぎこみで強くなります。しかし、年齢が上がってくると、疲労が抜けにくくなるため、徹底的に泳ぎこみを続けると、疲労から、慢性疲労に移行します。慢性疲労に入ると、1ケ月程度休養したくらいでは、体のダルさが抜けなくなります。

筋肉は疲労が溜まると、動きがどんどん単調な動きしか出来なくなってきます。こうなってしまっては、練習をするといっても、強度が下がってしまって、効果が上がらなくなるだけでなく、疲労した泳ぎを繰り返すことで、泳ぎを完全に崩してしまい、疲労が抜けてもフォームが崩れすぎて、自分でどう直してよいか分からないという事になります。

年齢が上がり、疲労が抜けにくくなってきたときには、疲労との付き合い方を研究する必要が出てきます。

「調整期間だけ休めばいいや」

では、普段のトレーニングがうまくつめず、フォームを崩し、逆効果になるからです。年齢が上がれば上がるほど、疲労を甘く見てはいけません。

トレーニングと疲労は相反するものであり、必ず両方が存在するものなので、疲労をなくすのではなく、疲労との付き合い方を考える必要があります。


○強度の高い筋トレ
既存の筋肉を維持するトレーニングというのは年齢に関係なく良いものだと思います。しかし、筋肉を肥大させるための強度の高いトレーニングは加齢とともに危険です。いつから、危険かは分かりませんが、おそらく20代前半からあると思います。

危険というのはもちろん怪我という意味もありますが、加齢による直線的動きを強化してしまうという意味での「危険」です。


○ベンチプレスのコツ
筋肥大トレーニングと直線的動きの関係にスポットを当てて、考察するためにベンチプレスを考えてみます。

これは2001年のオフに極端に集中的に強度の高いベンチプレスを行い続けた結果、プル(上半身)の動作が直線的になってしまって、ブレストのプル動作に必要な滑らかな逆ハートを描けなくなった経験からの考察です。

ベンチプレスで重いものを上げるにはコツがあります。肩甲骨を寄せて、胸をバーの方へ上げて、背中をブリッジ状にして、アーチを作って足を踏ん張ると、重いものが上がるようになるのです。

なぜフォームによって上がる重さが変わってくるのかを考えると、支点が出来てるのです。フリーウェイトのコーナーに行って、ベンチプレスマニアの人にフォームを教わって、やって見るとわかるのですが、

・肩から肩甲骨
・おしり
・地面を捉えている足の裏

が支点になって、手の平の上に乗っているバーに力が伝わりやすくなるのです。

この時、鍛えているのは腕や大胸筋だけではありません。肩を支点にしているため、肩の中の細かい筋肉を鍛えてしまっています。ベンチプレスをやりすぎると、肩が痛くなってしまう事からも分かることでしょう。


○筋肥大トレーニングの罠
筋肥大トレーニングをすると誰もが陥る罠ですが、本来、水泳が速くなる事が目的で筋肥大を挿せようとしているのに、筋肉は鏡で見て目に見えて大きくなっていくので、いつのまにか筋肉を大きくすることが目的になってしまいます。

また、練習中のタイムが日々上がっていけば、次の試合では大丈夫だという安心感が得られるのと同じ原理で、重いものが日々上がるようになっていけば、水泳も速くなるんだという間違った安心感を得ようとしてしまいます。

罠に陥ると、どんどんベンチプレスのこつを取り入れて、どんどん強度の高いベンチプレスを行うようになっていきます。

本人は

「速くなる事を強化している」

気分で、実際には別の事を強化しています。私の経験では、

「直線運動を強化している事」

になってしまいます。別の言い方をすれば


「老化の強化」

をしている事になります。アスリートとして速くなるためのトレーニングとしては逆行したトレーニングをしている事になります。

じっとしていても筋肉が成長していく20代前半くらいまでは、老化の強化をしたとしても、若さが老化トレーニングを打ち消してくれるので問題はないか、または、問題が表面化しませんが、30歳も超えてくると、これは意識して注意しておかないと大変なことになります。

筋肉は、成長させるよりも、いったん成長させてしまった筋肉を取り除くほうが難しいからです。1年で強化した筋肉は、競技生活をしながら取り除くのには数年かかります。

昔、男子バレーボールの選手が

「つけすぎた筋肉を取るのに5年かかった」

と言っているのを聞きました。私の経験と一致します。

ベンチプレスで実際に強化しているのは、支持筋肉です。支点を作って、その支点を利用して重いものを動かすための筋肉です。


○関節の動きの重要性
本来の目的である速く泳ぐという事に必要な筋肉は、関節をじっと固定して、それを支点にして動かしているわけではありません。確かに、外から見ると、速い人の泳ぎは、腰や肩がじっと止まっているように見えるし、関節部分を支点にして腕や足、体が動いているように見えます。

しかし、実際に自分で泳いで細かく筋肉の動きを観察すると、腰を高い位置で維持したり、それを支点にして体を動かすためには腰の中で、細かい筋肉を動かして、高い位置をキープさせているのです。

ベンチプレスのような陸上運動は地面やベンチプレス台のように踏ん張るのに必要なものがあるので、じっと関節を固定しても、あるいは固定する方が、重いものが上がるのでしょうが、水中は踏ん張る支点部分には固定するものがありません。

陸上でも、走ったりするのに足は地面があるので、水中よりは固定しやすいでしょうが、腰や肩の周りには空気しかないので、ベンチプレスのようなわけにはいかないはずです。

つまり、運動は、筋トレとは違い、フラフラとするような状態で運動を行うので、フラフラする状態で腰なら腰の位置を一定に保てるように筋肉を使う必要があるのです。もう少し広く表現すると、

「支点がない状態で、一定に保つ筋肉」

を鍛える必要があるのです。この「鍛える」には筋肉を動かすための神経も含まれます。太く鍛えるという意味ではありません。

ベストコンディション状態ではこれはなかなか分からない感覚です。私がこれを感覚的に掴んだのはヘルニアによる腰痛からです。腰痛では、本当に腰を動かすことが出来ません。腰の周りの筋肉をガチっと固定して、腰をかばって泳ぎます。

泳ぎますというより、そのようにしか泳げません。腰椎のそばの筋肉を動かすことは出来ないのです。動かすと、飛び出した椎間板が神経に触って「ビーン」と痛烈な痛みが走るからです。無理して意識して動かそうとしても、体が勝手に拒否して、腰周りの筋肉が固まって動くのを拒否するのです。

こうやって、腰をガチっと固定して泳ぐと腰は一定に保てるのかというと、まったく逆で、高く保つ事は出来ず沈むのはもちろんの事、腰がシーソーのようにギッコンバッタン上下動するのです。

つまり、腰を高い位置で保つには、腰をガチっと固定するのではなく、腰の中の腰椎、背骨、に近い部分の筋肉を細かく動かして、高い位置に保っているのです。

しかし、外から他の人が見たり、ビデオで見ると、腰がじっととまっているように見えるのです。泳いでいる本人は、逆に腰周りの筋肉をグィングィン動かしている事をイメージして、実際動かしているのです。

腰だけでなく、肩、ひざ、ひじ、どれも同じはずです。どのスポーツでも肩、肘、ひざは支点であり、効率の良い動作の支点になる部分です。

この支点をうまく利用するには支点部分の内部の筋肉をうまく動かす必要があるのです。

ベンチプレスは、この肩関節部分の筋肉を固定する事、言い換えると動かないようにする事を強化しているトレーニングと言えるのです。

関節内の小さな筋肉を動けなくしてしまっては、重いものは上がるようになっても、躍動感のある動きは出来ないことになります。ボディービルのような見せる筋肉はアスリートには必要ないので、筋肉肥大トレーニングは、アスリートには非常に危険だと言えます。

ただし、「筋肥大トレーニングを絶対にやるな」と言っているわけではありません。危険性を知って、注意してやれという事です。

オリンピックで大きな外国人と戦うのには大きな筋肉は必要なはずです。それぞれの競技目的、レベルに合わせて、支持筋肉にならないように、意識的に注意して行わなくてはならないということです。

ベンチプレスを例にしましたが、筋肉を肥大化させるためのトレーニング、もっとイメージしやすく言えば、ボディビルダーのトレーニングは、アスリートにとって危険と隣りあわせだということです。

私の感じでは自分の体重を利用したトレーニングでは、そのような危険はないと思います。腕立て、腹筋、背筋や走ったりジャンプしたり等のようなノーマルなトレーニングの事です。


○使える筋肉
筋肉は太いだけでは単なる重りで、競技には役に立ちません。アスリートはボディビルダーではないので、重りは軽いに越したことはありません。

しかし、適度に太くし、強い力を出す必要はあります。しかし、競技に必要な力の出し方をするには、動きに必要な方向へ力を出す必要があります。つまり、筋肉を自分の考える方向へ、動かせる必要があります。

これは脳が指令を出し、筋肉へ伝える神経の役目です。ベンチプレスだけしたり、通販番組で売っているような筋肉を電気でピコピコして太くしたところで、その神経が生えることはあっても、必要な方向へ滑らかに必要な力の分だけ動かせるような神経は生えません。

動くように神経を生やすよう意識しなくてはいけません。しかも、筋肉の太くなる速度に比べ、神経が生える速度は異常に遅いです。

ベンチプレスを一年も続ければ、かなりの体になりますが、水泳を始めて1年の選手が、どんなに1年間必死にたくさん練習してきても、競泳経験者に見えるような泳ぎにはならない事からも分かります。

競泳に必要な体を作るのは1年でもそれなりには出来るとしても、競泳経験者といえるような動きなる、つまり神経が生えるのには、5~10年という時間が必要なはずです。

神経を生やすことは難しいので意識して、生やすトレーニングをするひつようがあるのです。最近では「バランスボールに乗ったりする」のが、神経を生やすトレーニングのひとつになっています。


○体が硬いのは、なぜ?
ベンチプレスの例で言えば、ベンチプレストレーニングを行いすぎると肩が硬くなります。

「どういう風になって硬くなるのか?」

これの答えは、私は本で解説されているものを見たこともないし、その説明をスポーツ界で聞いたこともありません。

「体(関節)が硬いのは、筋肉が関節に癒着している」

のです。

これはヨガ教室で、股割りしてもベターっと着いてしまう人から教えてもらって、私の中で非常にうまくイメージがリンクした話ですので、医学的に正しいかどうかは、私には医学知識がないので知りません。

しかし、スポーツ選手に医学知識がある選手は少ないはずです。なので、医学的に正しいかどうかよりも、医学的知識のない普通の選手でも、うまくイメージできるかどうかが重要だと思います。

私は当初、体が硬い人というのは、筋肉が硬いんだと思っていました。ベンチプレスのやりすぎで筋肉が太くなって、太い物は曲がりにくいという原理だと、漠然と考えていました。

しかし、体が硬い理由は、筋肉が太い細いは関係ないのです。確かに、ヨガに出ていると、痩せたカチカチの老人を良く見かけます。

何もしないでいれば体が硬くなるのは、イメージできます。しかし、筋トレをして硬くなるイメージはうまくできません。でも、これは癒着でイメージできます。

筋トレをすると筋肉が破壊されます。そして、筋肉痛が起こり、修復されて筋肉が太くなります。この時、壊れた筋肉が関節部分で、骨に癒着するのです。

厳密には筋肉というより腱なのかもしれませんが、ここではイメージをする事を重要視していますので、細かい医学的な事はおいておきます。

ストレッチ等を何もしないで年をとると、体が硬くなるのも筋肉が骨に癒着してしまうからです。筋トレをする事で癒着するよりもゆっくりとした速度ではありますが、何もしないとやはり癒着してしまうのです。

癒着のイメージがもっとも良く出きるのが、股関節です。股関節は球関節といって、球なのでだれでもグルングルン動くはずなのです。股割りは股関節の構造上、誰でも出来るはずなのです。

でも、実際には出来ない人がほとんど。赤ちゃんの時にはみな出来たのに、出来なくなる理由は、筋肉の硬さの問題ではなく、筋肉が骨に癒着して、球関節なのにもかかわらず、球状に関節が動けなくなるわけです。

○「柔軟性が重要だ」という理由
本来骨とは離れている筋肉が、骨に癒着するわけですから、骨から離れている筋肉部分(癒着していない部分の筋肉)が、癒着前より短くなります。

「短くなるという事は、どういうことか?」

よく考えてみます。短くなると当然、体が硬くなります。そのイメージもできるはずです。

それだけなら、体操選手のように屈曲する姿勢をするスポーツ以外では、たいして問題はありません。しかし、ここからが、全アスリートにとって重要です。

「筋肉が短くなったということは、筋肉(体)の稼動範囲が狭くなったという事」

なのです。筋肉の稼動範囲が狭くなったら、当然、力を発揮する長さも変わってきますし、力を最大限に発揮できる位置(支点)も変わってきます。その結果、

「筋肉が太くなったにもかかわらず、硬くなる前に出せた力の最大値が出せなくなった」

という事が起きます。

「筋トレをやりすぎた結果、競技能力が落ちた。」

という事実とも一致します。重いものは上がるようになったのに、元の競技のレベルが下がってしまったという事です。

こうイメージできれば、普段のストレッチが、練習と同様に重要だという事を認識してやれるようになります。私も

「ストレッチなんて、あくびが出て、面白くもないし、筋トレのような達成感もないし、つまない」

という考えが変わりました。何かとストレッチより、通常の練習を優先していましたが、現在は

「ストレッチも練習の内」

と心を入れ替えてやっています。相変わらず、あくびは出ますが。。。


○ストレッチは何をしているのか?
ストレッチはただ、単に

「体をやわらかくしている。柔軟性をアップするだけのものではない」

のです。練習をしているのです。泳いだり、筋トレしたりと、まったく同次元での練習なのです。

ストレッチをすると、痛いです。しかも、真剣にやると筋肉痛が起きます。ストレッチするのに筋肉に力を入れているから筋肉痛になるわけではありません。ストレッチは何をしているかというと、

「筋肉が骨に癒着しているので、それを剥がしている」

のです。筋肉が骨から剥がれると筋肉が破壊されます。そして、その筋肉が再生されます。そこに筋肉痛が起こっているのです。

この動きを良く考えてください。筋トレとまったく同じです。

「筋肉を破壊して、再生することで強い筋肉を作る。」

筋トレと同じなのです。あくびをしながら(真剣にやると痛いので「イタイイタイイタイ~~」と思ってしまいますが)やっているのに、筋肉を強化しているのです。

つまり、ストレッチは筋肉の稼動範囲を増やして、力をうまく伝えることで、結果的に出せる力を大きくしているだけでなく、筋肉自体の強化にもなっているのです。

このイメージが出来ると、なおさら真剣に柔軟性アップに取り組めます。通常の練習が毎日なら、ストレッチも毎日やるという動機になって、実践しようという事になります。


○力を抜くことは入れることよりも難しい
ストレッチを真剣にやるようになってわかったのが、筋肉は力を入れることよりも抜くことのほうが難しいのです。筋肉は力を入れるための道具なので、抜くことが難しいのはある意味当然かもしれません。

イチロー選手がやはり、

「レーザービームと呼ばれる送球をするにはどうすればよいか?」
「ボールを追いかけたりして、壁にぶつかる瞬間どうするのか?」

という質問に

「脱力する」

と答えていました。並外れた非凡な才能を出すためには、通常の人とは反対の事をしているのです。

ストレッチもそうです。誰かに引っ張られて「イタイイタイイタイ」と思うほど、自分では「ももう限界だ」と思っているのに、ヨガの上級者は

「もっと力を抜いて」

と言うのです。私が「もう十分抜いている」と言っているのに

「そんなことはない。ここの力を抜いて」

と言ってくるのです。そうやって、ずーっと10分くらい引っ張られ続けていると、ある瞬間、クッと力が抜けて、ふぅ~っと曲がるのです。自分の意思とは関係なく、不意に力が抜ける瞬間があるんです。その時初めて

「あー本当だ。本当に力が入っていたんだ」

と気づきます。力を最大限に入れてと言われれば、誰でも力を入れられますが、力を抜けと言われて、力を抜ける人は意外に少ないのです。股割りでベターっと着くような人は、力の抜き方を知っているのですが、そうではない人は、力の抜き方をしらないのです。一度二度体験したくらいでは、力を抜けるようには、なれないのです。力を抜く訓練をしなくては、抜けるようにはなれないのです。

力を入れる訓練は、筋トレでも、通常の練習でも行っていますが、完全な脱力をする訓練はしていないものです。ストレッチの本質は完全な脱力を行う訓練なのです。

おそらくイチロー選手も、脱力トレーニングを行っていることでしょう。

「トレーニングとは力を入れるものではなし。力をコントロールするものである」


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